歯の磨き過ぎによって生じる問題と対処法とは?
投稿日:2024年6月20日
カテゴリ:下北沢歯科医院スタッフブログ
歯の磨き過ぎによって生じる問題と対処法について
下北沢駅すぐの歯医者「下北沢歯科医院」の歯科衛生士です。
虫歯や歯周病、口臭などの口腔内トラブルを防止するためには日々の歯磨きが大切です。しかし、歯を綺麗にしたいからといって強い力でゴシゴシと長時間磨く(オーバーブラッシング)と、様々な問題を引き起こす可能性があります。
そこで今回のブログでは、歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)によって生じる問題と対処法についてお話ししたいと思います。
歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)によって生じる問題については下記のようなことが挙げられます。
知覚過敏になりやすくなる
歯の表面を覆っているエナメル質は人体の中で一番硬い組織ですが、過剰な力で歯磨きをすることによって、少しずつ削られていきます。エナメル質の下にある象牙質は神経に繋がる象牙細管という組織があるため、エナメル質が薄くなったり、部分的に象牙質が露出したりすると、冷たいものを口にした際や歯磨きの刺激によって歯がしみたり、痛みを感じたりする知覚過敏になりやすくなります。
虫歯がないのに歯がしみたり、痛みを感じたりする場合は歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)によって知覚過敏になっているかもしれません。
歯茎が下がる
過剰な力で歯磨きをしていると、歯のエナメル質だけでなく歯茎も削られていくため、少しずつ歯茎が下っていきます。歯茎が下がると、もともと歯茎に覆われていた歯根部分が露出するため、歯が伸びたように見えて見た目が悪くなります。
以前に比べて歯が長くなったような気がする方は歯周病や歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)が原因かもしれません。
根面虫歯(根面う蝕)のリスクが高くなる
根面虫歯(根面う蝕)とは、歯根面にできる虫歯を指します。歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)によって歯茎が下がると、歯根部分が露出します。歯根部分にはエナメル質がなく、象牙質のみで形成されており、象牙質は虫歯菌が出す酸への抵抗力が低いため、虫歯リスクが高くなります。
歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)への対処法
フッ素塗布
フッ素には歯の修復機能である再石灰化を促進する作用があります。歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)によるダメージが軽度の場合は、高濃度のフッ素を歯面に塗布して歯質を強化することにより、歯の摩耗や傷による影響を軽減できます。
薬剤によるコーティング
歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)によって知覚過敏になっている場合は、薬剤を使用して露出した象牙質をコーティングし、外部からの刺激を軽減することで症状の緩和が期待できます。
レジン修復
歯の磨き過ぎ(オーバーブラッシング)によるダメージが大きい場合は、レジン(歯科用プラスチック)で歯の形態を修復することよって知覚過敏の緩和や見た目の改善をします。
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