冷たいもので歯がしみる知覚過敏の症状と治療法とは?
投稿日:2024年2月20日
カテゴリ:下北沢歯科医院スタッフブログ
冷たいもので歯がしみる知覚過敏の症状と治療法について
下北沢駅すぐの歯医者「下北沢歯科医院」の歯科衛生士です。
虫歯や歯周病ではないのに、冷たいものを口した際や歯磨きの際に歯がしみたり、痛みを感じたりする場合は「知覚過敏」である可能性が高いです。
歯は一番外側から「エナメル質」「象牙質」「歯髄」という3つの組織から形成されており、象牙質には歯髄へと繋がる「象牙細管」という管が多数存在します。知覚過敏は何らかの理由で象牙質が露出したり、エナメル質が擦り減ったりすることにより、外部の刺激が象牙質から歯髄に伝わって歯がしみたり、痛みを感じたりする症状をさします。
今回のブログでは、歯がしみる知覚過敏の主な原因、治療法についてお話ししたいと思います。
知覚過敏の主な原因について
歯(エナメル質)の擦り減り
歯の一番外側にあるエナメル質は、人体の中で最も硬い組織です。しかし、噛む力や歯磨き、食いしばりや歯ぎしりなどの癖によって少しずつ摩耗する場合があります。強い力でのブラッシングや食いしばり・歯ぎしりなどでエナメル質が擦り減って薄くなったり、象牙質が露出したりした場合は知覚過敏が起こりやすくなります。
歯根部分はエナメル質が薄くなっています。噛み合わせの不調や歯周病、強いブラッシングなどで歯根部分のエナメル質が削れると、象牙質がむき出しになって知覚過敏が起こりやすくなります。
歯根の露出
歯根部分はエナメル質がなく、象牙質のみで形成されています。歯ぎしりや強いブラッシングによって歯と歯茎の境目がくさび型にえぐれたり(くさび状欠損)、歯周病などによって歯茎が下がったりすると、歯根が露出するため、知覚過敏が起こりやすくなります。
強い噛み合わせ
噛み合わせの不調によって歯が部分的に強く接触するような場合は、噛んだ際の衝撃によって歯根部分のエナメル質に小さなひび割れなどがことがあります。ひび割れが起こった部分は、外部の刺激が象牙質や歯髄に伝わりやすくなるため、知覚過敏を起こす可能性が高くなります。
歯科治療の影響
虫歯治療で歯を削った場合は、一時的に神経が敏感になるため、治療後一時的に知覚過敏を起こすことがあります。また、ホワイトニングを受けた場合は薬剤の影響によって、一時的に歯がしみたり、痛みを感じることがあります。
知覚過敏の治療法や対処法について
知覚過敏は1~3年程で自然に治癒することが大半です。痛みやしみが強い場合は下記の処置を行い、症状を緩和・改善いたします。
薬の塗布・レジン充填
象牙質へ外部からの刺激が伝わらないよう、お薬でコーティングしたり、レジンを充填したりすることによって知覚過敏の症状を緩和することができます。
知覚過敏用の歯磨きを使用する
知覚過敏用の歯磨き粉を使用することによって、知覚過敏の症状を緩和できることがあります。
ナイトガードを着用・噛み合わせを調整する
噛む力が強い方や歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は、就寝時にナイトガードの着用や噛み合わせを調整し、歯や歯周組織への負担を抑えることによって、知覚過敏の症状の悪化抑制、症状の緩和が期待できます。
痛み止めの薬を飲む
歯の痛みやしみが強い場合は、痛み止めのお薬を飲みことによって、知覚過敏の症状を緩和しましょう。痛み止めの薬は一時的な対処法となりますので、知覚過敏の症状が強い場合は歯科医院で相談し、適切な処置を受けましょう。
歯の神経を抜く
知覚過敏の症状がひどい場合は歯の神経を取り除くこともあります。歯の神経を取り除けば、痛みを感じたり、しみたりすることはありません。しかし、神経を取り除いた歯は脆くなるため、あくまでも最終的な治療法となります。
■ 他の記事を読む■